「放置竹林・竹課題解決事業に関するアンケート」を実施し、結果がまとまりましたのでご報告します。
◆ 対象:福岡県および九州全域で、放置竹林対策や竹資源活用事業に携わっている団体、企業、行政関係者など
◆ 実施期間:2024年5⽉
◆ 実施⽅法:インターネットを利用して、Googleフォームへの⼊⼒による
◆ 周知⽅法:これまでに関わってきた竹、森、農、地域づくり関係団体、休眠預金団体への配信、SINKaのHPやFacebookによる依頼
◆ 実施主体:⼀般社団法⼈ SINKa
◆ 回答総数:72件
アンケートへのご回答ありがとうございました。ご報告が遅れましたことをお詫び申し上げます。
アンケートの報告書は、こちらからダウンロードできます。
〈まとめとして〉
回答いただいた「竹課題解決事業」について、「自然環境整備」と「竹資源利活用」の2つの方向で整理し、課題をとらえてみた。
放置竹林・竹害に関する課題は、環境整備に関しては人手不足と資金不足が大きく、それにより地域での獣害や生物多様性の阻害という社会的な問題が発生している。また利活用に関しては、活用するための労力や仕組みがなく、活用しても収益にならないのが現状である。
竹害で困っている人は、竹林の所有者や周辺の居住者ばかりでなく地域社会全体へ拡大しており、竹害対策の活動をしている団体までも最終受益者としてとらえられている。
課題解決のために行われている活動としては、竹の伐採や処分といった整備面のものが多く、被害への対応に追われている現状が見られる。また、竹を資源として活用を進めている団体もあるが、メンマや竹炭以外に多様な用途はあるものの、中核となる事業化には至っていない。
休眠預金等活用事業については、3分の2以上の団体が活用への関心を寄せている。情報不足による「わからない」との回答を含めると、ほぼ全ての団体が活用したいと回答している。
しかし、助成金を活用して行いたい事業内容は、竹林整備や竹材の活用といった、現在の事業の運営強化にとどまっているものが多く、希望する事業費も年間1,000万円以下が3分の2を占めているため、休眠預金等活用事業の対象としては難しいと思われる。
「竹課題解決」を事業化して成果とするためには、単独団体での活動から地域内での多様な領域との連携や、他地域とのネットワーク構築により、調査、研究と革新的な事業構築が求められており、そこに休眠預金のような資金投下が必要と言える。
竹事業だけでなく、農林水産業・暮らし全般に広く目を向けた案件形成に向かいたい。
◆本件に関するお問い合せ先
⼀般社団法⼈SINKa
〒810-0073 福岡市中央区舞鶴1丁⽬3番14号 ⼩榎ビル3F
e-mail:info@sinkweb.net